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「お局様」をなくせ! カリスマ社長は積極的な人事異動で派閥をつくらせない

希代の経営者・小山昇が語る「パート社員・戦力化」の要諦 第7回

◆勉強嫌いのパートに勉強させる奥の手

 武蔵野の経営サポート事業部に、「実践社員塾」のプログラムがあります。
 経営サポートパートナー会員(武蔵野の経営コンサルティングを受けている企業)の一般社員のためのプログラムで、「価値観の共有」と「方針の理解」を目的としています。

 わが社のパートも、「社員塾の第1講」を受講しなければなりません。ところが調べてみると、社員塾を受講していないパートが、「32人」もいたのです。
 この32人は、「上司の言うことを聞かない」という共通点がありました(笑)。

 上司が参加をうながすと「仕事が残っているから出られない」と抵抗する。新任の店長は、自分よりも実力のあるベテランのパートに強く言えないため、野放しになっていました。
 では、どうすれば、この手強い32人が社員塾に出るようになるのでしょうか。

 私は「奥の手」を使って32人を脅かしました。どんな手だと思いますか?

「人事異動」をチラつかせた。

「社員塾の第1講に出なければ、みなさんには今の部署から異動していただきます。人事異動と、勉強会に参加するのと、どちらを選びますか?」

 32人が全員、「社員塾の参加」を選びました。

 社員塾に参加すれば、新しい学びを得るので、パートは変わります。社員塾に参加しなくても、人事異動をすれば、新しい経験をすることになってパートは変わります。私にしてみれば、どちらでもいい。

 なぜなら、どちらを選んでも、「変化する」からです。

<『儲かりたいならパート社員を武器にしなさい』より構成>

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小山 昇

こやま のぼる

株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年、山梨県生まれ。東京経済大学卒業後、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任し、現在に至る。「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育て、日本で初めて「日本経営品質賞」を2度受賞。著書に『強い会社の教科書』『残業ゼロがすべてを解決する』(ともにダイヤモンド社)など多数ある。


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  • 2017.06.09